蘇州市24 view太湖で蟹を堪能する
2025-12-202025-12-22
夕方、蘇州北駅に降り立ちました。中国の高速鉄道の駅は、どこもホームが長くて整然としています。
はじめて降り立った蘇州北駅
ここも長いホームです
私たち3人は、高速鉄道を降りて蘇州北の改札を出ると、タクシーに揺られて太湖(タイフー)へと向かいました。
太湖は、江蘇省と浙江省の境に広がる、中国で3番目に大きい淡水湖です。今日のお目当ては、太湖の名物大閘蟹です。あの有名な上海蟹よりもひとまわり大きく、独特の甘みと風味で、秋から冬にかけての味覚の王様として知られています。
浅くて広い太湖は、太陽光が底まで届きやすく、水草が豊富なので、蟹が小魚やプランクトンなど、自然の恵みを食べて育つ上、広い湖を動き回るので、身が引き締まっているのが美味しい理由だと言われています。
タクシーが太湖に近づくと、湖のほとりにはご当地名物の蟹を提供する店がずらりと並び、大閘蟹目当ての車で大行列が出来ています。タクシーを降りると、私たちはあらかじめ予約してあった1つの小さな店に向かいました。
店の前には太湖の水を引き込んだ大きな生簀があり、身が締まっていて甲羅がピンク色の大閘蟹たちが何匹も泡をブクブクさせています。脚をバタバタさせて元気いっぱいです。
大きな蟹です
「太湖の蟹は、水がきれいだから泥臭くなくて甘みが強いんだ」
「太湖の蟹は運動量が多いから、身が締まってる。しかも湖底の水草を食べるから、独特の甘みがあるんだよ」
「今が一番いい時季だよ。雄はカニみそが濃厚で、雌は卵がたっぷり」
と店のおばちゃんに説明を受けて、私たちは否応にも期待が高まります。
青島ビールに始まり、地元の野菜を使った前菜や海鮮をはじめ、カニみそを練り込んだ巨大肉団子、蟹粉獅子頭や、蟹黄湯包という蟹みそスープの小籠包など、蟹を使った伝統的な地元料理がテーブルにたくさん並びはじめます。
やがて20分ほどすると、蟹肉を蒸した甘い香りと共に、真っ赤な蟹がお皿に山盛りでやってきました。太湖大閘蟹です。これまで食べたことのある上海蟹よりも確かにひとまわり大きいようです。
真っ赤に蒸された蟹の山
1つ手に取って熱々の蟹の甲羅をお尻から開けると、感動の黄金色です。カニみそが溢れんばかりに詰まっていて、ホクホクの卵を口に入れると、濃厚な旨みが口いっぱいにじわっと広がります。身もふっくらとして、ほんのり甘い。今まで食べた蟹とは全然次元が違う。思わずむさぼってしまいます。周りを見ると、みんな蟹にかぶりついています。
卵の詰まった太湖蟹
お皿の上の蟹もだいぶ少なくなった頃、店のおばちゃんが言いました。
「太湖の蟹は、ただの食材というだけじゃなく、湖の季節の恵みを味わうこと。これが太湖流の贅沢なんだよ」
帰りのバスの中で、お土産に持たせてくれた醉蟹の瓶を抱えながら、湖の恵み、秋の深まり、そして地元の人々の営み、すべてが大閘蟹の味に凝縮されているのだと思うのでした。


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